FXにおけるマルチタイムフレームとは、複数の時間軸のチャートを使ってトレードをすることを意味します。トレードスタイルを問わず大切な分析の技術です。マルチタイムフレームを行うには、時間軸の大きい長期〜短期の時間足、たとえば月足・週足・日足の時間足を見ていきます。あまり多くの時間軸を見すぎても惑わされるだけですので、2つ〜3つ程度の時間足に注目するのがいいでしょう。組み合わせる時間足は、トレードに合わせて変えていくのがおすすめです。基本的な日足に合わせて、大きな目線で相場の方向性を捉えられるような時間足を選んでください。

マルチタイムフレームでは、まずは長期足の分析から行い、全体のトレンドの方向性を掴みます。虫眼鏡で細部だけを見ていても全体像を掴めませんよね。また長期足の方が利用して言えるトレーダーが多く、強くトレーダーの意向が反映されます。たとえばデイトレードにおいて、下落があったとします。1時間足だけに注目しているとこの下落の本質が見えてきませんが、日足のような大きな時間足で確認すると下降トレンドの中での下落なのか、レンジ相場における下落なのか全体の中での動きが見えてきます。このように全体の流れをつかめれば、エントリーのポイントがより明確に分かるようになってきたり、トレードの戦略を立て直したりすることができます。

MT4で複数の時間足のチャートを表示させるには以下の手順で設定を行ってください。

  1. MT4上部のメニューバーから「ファイル」→「新規チャート」を選択。
  2. 表示したい通貨ペアを選択。
  3. 見たい時間足の数だけチャートを表示する。
  4. チャートを選択し、MT4上部のアイコン欄の時間足選択のボタンで時間足を指定する。
  5. MT4上部のアイコン欄左から2つ目のチャート組表示より「名前を付けて保存」で保存する。

チャートの表示方法を水平分割あるいは垂直分割に変更する。

  1. MT4上部のメニューバーから「ウィンドウ」を選択。
  2. 「水平分割」もしくは「垂直分割」を選択。

では具体的なマルチタイムフレーム分析の方法を解説します。先に述べたように大きな時間軸から分析していきます。

  1. 長期足:全体の方向性を把握する。
  2. 中期足:売買の方向性を決める。
  3. 短期足:エントリーポイント・決済ポイントを決める。

トレードのスタイルによって使う時間足は変わってきますので、自分が使いやすいと思う時間足をそれぞれ選んでください。例としては以下のような組み合わせがあります。

トレード 長期足 中期足 短期足
スキャルピング 1時間足 15分足 1分足
デイトレード 日足 1時間足 15分足

▷①長期足:全体の方向性を把握する。
価格相場の全体の流れがトレンド相場なのかレンジ相場なのかを判断する。

▷②中期足:売買の方向性を決める。
価格の動きが「下降トレンドの中の下落である」など把握ができているので、売買ポジションの持つタイミングを検討する。

▷③短期足:エントリーポイント・決済ポイントを決める。
具体的なエントリーのポイントを図る。

マルチタイムフレームは、より大きな目線を持ちながらトレードを行っていく手法です。ひとつの時間軸だけでは判断しにくい場合においても、全体の流れから相場状況を見ることで判断ができるようになります。MT4のEAによってはマルチタイムフレームによる分析を取り入れているものもあります。マルチタイムフレーム分析は、慣れるまではこんがらがってしまう方もいるかもしれませんが、裁量トレードにおいて重要な分析方法です。いきなりたくさんの時間足を使うのでなく、メインとなる時間軸を持ち相場の流れを掴むようにしてください。むやみやたらに時間軸を増やすことが混乱の原因となります。マルチタイムフレームをしっかりマスターしてFXでの勝率を上げていきましょう。

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